告知など


2010-02-07 [Sun]

日本語作文教育

うーん、なんかもにょもにょ。

「革新的な自動化がもたらした、論理的な文章作成トレーニング」

http://www.yomiuri.co.jp/adv/agu2009/research_education/vol10/

という記事があった。まあ、広告なんだけど。

問題の背景については、まったくその通りだと思う。日本では初等教育での作文教育をまったくやらないので、大学卒業してもまともに日本語を書けない人間がごろごろしている。

ただ、その後が納得できない。

これは、実際に文章を書き、推敲する訓練を積み重ねることが、文章力を養う上で不可欠だからです。

これは正しい。賛同する。

ところが現実には、必要となる個別の細かい添削指導を行なう教員スタッフの確保が難しく、また、訓練を効率化するための演習環境も圧倒的に不足しているのです。

そんな大学は潰れてしまえばいい。質を保てない高等教育機関なんか必要ない。高等教育ってのは、そういうものだ。

僕は大学の研究室で徹底的に作文指導を受けた。うちの研究室は日本語作文には非常に厳しい研究室だったので、先輩にも添削してもらい、同時に後輩の論文を添削することも徹底的にやった。

だから大学というのはそういうところだと思っている。そこまでの指導ができないのなら、能力のある教員を確保できないのなら、存在意義なんかないじゃないか。ただでさえ、大学は余っているくらいなんだから。

もちろん、僕の場合はそれまでの山のような読書経験があったからだとは思うけれど、技術として作文能力を持てるようになったのは大学での指導のおかげだ。

学習支援システムの研究をするのは別に構わない。だけど、指導者が楽をするべきではない。

もしシステムを開発することで作文教育の方法論を定式化できたのであれば、その部分を全国の大学で共有することで、大学の教育レベルの底上げを図って欲しい。道具があればそれで解決という問題ではないのだと思う。


2010-02-04 [Thu]

アバター

アバター見てきました。当然、3Dで。

映像の勝利、がすべてだと思いました。見たことのない異世界を驚くほど美しく見せてくれます。

これはどんなに頑張っても小説ではできません。

ただ気になる点はあって、例えば伏線の類がきちんと回収されてはいるものの若干意図的に見える点とか、SF的な部分はもっと広げる余地があるよなあとか。

あと、途中挫折に苦しむ→救済→反撃の流れが、尺が短すぎるように思います。もうちょっと心理描写というか苦悩の部分があっても良いかと。これは導入の部分の怪我に挫折→再起の部分にも言えるかも。

しかし、この作品に限って言えば、その点は意図したものではないかと思います。

なぜなら、心理描写とか映しても3D的に何の見栄えもしないから。アバターはとにかく異世界を3Dで見せるという部分に注力しているので、構成もそれにあわせたものになっているのだと思います。エポックメイキングとしては、それで良いと思います。

同時に、3Dに敵した人間描写や心理描写の演出というのは、今後考えられていく部分なのだろうと思います。

3Dテレビについて

現在、家庭用テレビにも3Dの波が来ています。家庭用液晶パネルの3D対応の生産が近々に計画されていたり、BD用の3Dフォーマットの検討が始まったり。

今年後半にも製品が出て、来年は3Dテレビが続々と出るのではないかと思います。

ただ、多分フレームレートを倍にしないと見づらいように思うので、地デジなどの電波メディアにいつごろ乗るのかは、よくわからんです。乗ったとしても劣化版になりそう。

現在の3Dテレビは、その仕組み上、専用メガネをかけて正面で見ることになります。そうなるというと、3Dテレビというのは、みんなで座って構えて見るという、古き時代のテレビの復権になるのではないかという気がします。テレビ屋さん大喜びですね。

無論、それに耐え得るコンテンツって、映画以外になによっていう問題はあるけれど、それはいい。僕等が考えることではない。

ところで僕等は、毎週テレビの前に座ってわくわくしながら見ていた経験も、なんとなく深夜のNHKの番組を流して見ていた経験も、あまり面白くないアニメを1.3倍速で流し見したりしている経験もしているわけだけれど、さて、3Dテレビも同じように座って見るほどのものでなくなった時ってのは、どういうことが起こるのかは考えてみて良いのではないでしょうかね。

そういう時は、意外に早く来るような気がします。


2010-02-03 [Wed]

Kindle Storeで小説を出版・データの作り方その2

Kindle用のデータの作り方を少し修正しました。手前側で画像を最適化してしまおうという方法です。

まずAmazon DTPにアップロードする画像は、64KBという制限があるので、なるべく小さいファイルにしたいというのが目標です。しかしやってみると、画面いっぱいのサイズで64KBというのはなかなか厳しいです。gifに変換したところ、50KB弱になったのですが、convertで作ったgifファイルをアップロードしたら、previewで見れたり見れなかったりしたので良くありません。

結局、Amazon DTP側で変換されてしまうのはしかたなしとあきらめ、tiffを経由することにしました。

こんな感じで、中心部分だけ切り出して変換します。

convert xaaa.tif -crop 1650x2250+60+90 -negate -resize 1100x770 -colors 16 outxaaa.tiff

cropとresizeの値は、見ながら調整するのが良いかと思います。

こうして作った画像をベースに、データをアップロードしなおしました。少しだけ文字が大きくなって、表紙も付いています。

ただ、既に買った人は、無料でupdateすることがまだできないらしく、ちょっとひどい……ごめんなさい。内容は変わってないです。

「鋼の記憶を抱いて」


2010-02-02 [Tue]

Kindle Storeで小説を出版・その後

Kindle Storeで日本語小説の出版ができました。

おそらく、日本発で日本語で現役作家のオリジナル小説では、最初ではないかと思います。

ただ、ちょっと裏技というか抜け道っぽい気がしています。

アップロードしたデータは以前と同じものです。その他の登録情報を変更して再度publishしたところ、一晩で承認されました。変更したところは以下です。

  • タイトルからローマ字表記と(in Japanese)の文言を消した

  • 説明文で、「Science Fiction wtitten in Japanese」としていたのを「Japanese Science Fiction」とした

  • カテゴリにGraphic Novel -> Science Fiction を追加した

これだけです。Graphic Novelとはライトノベルのことではなくて、ストーリー性重視の大人向け漫画のことを英語ではこう表現します。したがって、小説はGraphic Novelではないのですが、まあ、全ページ画像にしてあるから、Graphicでいいかとか思ったりして。

なんでしょうね。

できあがったものを早速購入してみましたが、

  • 表紙が消えてしまった

  • previewで取れるzipをKindleで見たものより全体的に縮小されてしまっている

ぎりぎり許容範囲ではありますが、もうちょいチューニングの余地はあると思います。画像の縮小は、Amazon DTPにやらせずに手前でやったほうがいいかもしれません。

ま、とりあえず出来たので、どんなものかpreviewだけでも見て頂けると良いかと思います。

「鋼の記憶を抱いて」


2010-01-30 [Sat]

Kindle Storeで小説を出版・Amazon DTP用のデータの作り方

全部のページを画像にすればKindleでも読めるぜと書いたわけですが、メモも兼ねてどうやってデータを作ればよいかを記録しておきましょう。

と言っても、ほとんどの人には役立たないと思うけれど。

僕は小説を書く時も同人誌を版組するときも、TeXで作ってます。

ですので、まずA5の本の体裁でスタイルを設定して、PSファイルを作ります。12ptにしておいたほうが良いでしょう。

dvips -p2 -t a5 main-kindle

そしてTIFFに変換します。

gs -quiet -dBATCH -r300 -dNOPAUSE -sPAPERSIZE=a5 -sOutputFile=main-kindle.tiff -sDEVICE=tiffg4 main-kindle.ps

出来たTIFFをPDFに変換するか、1ページごとに分解します。PDFに変換する方法は、コンバータの種類によってはAmazon DTP側で正しく処理してくれない(横になって1ページが2つに分割されてしまう)ので、TIFF+HTMLに変換するほうが楽だと思います。

mkdir tmp

tiffsplit ../main-kindle.tiff

でもって、index.htmlを作成します。例えば以下のようなスクリプトで。

#!/bin/csh

cat > index.html <<EOF

<HTML><BODY>

EOF

foreach f (*.tif)

echo "<img src='$f'/>" >> index.html

echo "<mbp:pagebreak />" >> index.html

end

cat >> index.html <<EOF

</BODY></HTML>

EOF

できあがったファイルをzipでまとめます。

zip ../up.zip *.tif *.html

できたup.zipをAmazon DTPにアップロードし、previewで見えるかどうか確認します。


2010-01-28 [Thu]

Kindle Storeで小説を出版・その後

まず、「漫画は出ているじゃん」という反論に対しては、「日本語でのtryをありがとうございます。他言語化に向けて頑張ってますので云々」という、事務的な返事が返ってきました。

次、最初のpublishは値段を$2.00にしてしまいました。10MBを越えるコンテンツは価格の下限が$2.99になっており、そこで別のキューに入ってしまったのかと思い、値段を変えて再度publishしてみました。

一晩たったら、今度は反応がありました。statusがReadyに変わっていました。

そして、Amazon DTPから「Alert from Amazon DTP」というsubjectのメールがきて、Amazon DTPでサポートしている言語はこれとこれとという説明があったあと、

As a result, we will not be publishing your title(s):

という、やんわりだけど明確なrejectの返事がありました。

これが、regulationの問題なのか、review processで日本語に対応できないという実務的問題なのかは分かりません。

確かに、画像にした文章は、検索も読み上げもできないので、Kindleの機能を活かせないという点でうれしくないのでしょう。しかし、僕としてはまずはゲリラ的であっても叩き台を提供することで、活性化ができないかという姿勢で挑戦してみたわけです。そういう姿勢が認められないというのは残念です。Appleみたいですね。

ということで、現時点での個人的結論は「なんか、こいつら、つまんねーの」です。

あ、ちなみに、画像化していないPDFやWordを送りつけるのは、本当の意味で迷惑でJapanese死ねと言われかねないので、みなさん、やめましょうね。

Amazonは前向きなのか

slashdotで、「日本語に対応していないけれど、数ヵ月のうちに対応」という返事にたいして「前向き」だとするコメントがありました。

僕はこれは全然前向きではなく、単なるお決まりの返事でしかないと考えています。

Amazonは以前からKindleの多国語化については今年後半にはという発言をしていますが、それがどの言語かは明言していません。おそらく、日本語は後回しでしょう。

日本語の版組はそれなりに大変です。禁則、ルビ、縦書での一部のフォントの回転、それに加えて、読み上げをどうするのかという問題があります。kakasiみたいなローマ字変換エンジンを組み込むなら辞書が必要ですし、簡単なのは本文とは別に発音データを組み込んでおくことですが、データ量が倍増します。

そういった諸々をAmazon独自で頑張るとはとても思えないし、それを頑張るなら、みんなれEPUBの日本語対応をきちんと考えたほうがよっぽど良いです。

Amazonにはあまり期待できそうにありません。

もっとも、漫画はacceptされるのであれば、そっち方面からどんどん攻めてみるという方法はあると思います。


2010-01-27 [Wed]

Kindle Storeで小説を出版

Amazon DTPを使い、Kindle Storeで日本語の小説を出版しようと計画しています。

というか、先週の金曜日にpublishをクリックしました。

漫画については、既に一冊販売されており、slashdotでも話題になりました。

http://slashdot.jp/mobile/10/01/27/016220.shtml

販売が開始したら報告しようと思っていたのですが、とりあえず進捗をレポートします。

金曜日にpublishをクリックした後、under reviewの状態が続いています。

火曜日にAmazon DTPのサポートにメールをしましたが、Japaneseを強調しすぎたせいか、「現状で日本語はサポートしていない」という返事が来てしまいました。

日本語の漫画は出版されているぞと反論しておきましたが。

しかたがなく、今は待ちの姿勢です。

追記

現状のKindleでは日本語をサポートしていません。私の方法では、全部を画像に変換しています。


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